お知らせ

2017-07-25 10:37:00

「猫に咬まれた50代女性が、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に感染し、死亡」というニュースが新聞に掲載されました。

 

 SFTSはウイルスを有するマダニに咬まれることにより感染します。毎年ヒトでの感染(マダニ→ヒト)が60名ほど報告されています。今回のケースは「SFTSが疑われる症状を呈していたネコに咬まれた女性がSFTSを発症し、亡くなられた」というまれな事例(マダニ→ネコ→ヒト)だったのでSNS等で記事が話題になりました。

 現在の知見では、ヒトは「ウイルスを有するマダニに咬まれることにより感染」し、「ネコの咬傷でヒトがSFTSに感染する」というのはまれな症例と言えます。しかし、SFTS以外の感染症に対する予防の観点からも、ネコやイヌに口移しで餌を与えるなどの過度な接触は避け、咬傷や体調不良等があったら早めに医療機関を受診して、動物との接触状況についても医師に伝えてください。また、飼っているネコやイヌの適切なマダニの駆除をお勧めします。

 

 マダニはSFTSを含めネコやイヌに対する感染症の病原体を持っている場合があるため、ペットの健康を守るためにもマダニを予防・駆除しましょう。散歩の後には体のチェックを行い(耳介や目の周りでマダニが発見される場合が多い)、マダニが皮膚に食い込んでいる場合は無理に取らず、ご来院ください。

 当院ではマダニの予防・駆除剤を用意しておりますので、お気軽にお立ち寄りご相談ください。